“MBLA 2009”受賞者

BCA/MBLA
講演ツアー紀行文

中尾 佳亮
“MBLA 2009”受賞者
MBLA2009講演ツアーを終えて
京都大学大学院工学研究科 講師 中尾 佳亮
有機合成に携わる30代若手研究者にとって、その選考から講演ツアーまでの全プロセスを通じて、自分自身にこれほど大きな成長のきっかけを与えてくれる機会をMBLA以外に見つけることは難しいのではないでしょうか。日本の有機合成における大先生たちに書類審査を受け、面接では研究成果を発表してディスカッションさせてもらえるうえに、ここで認めてもらえれば、これ以上ないラインナップの米国講演ツアーに招待してもらえます。

私は、2010年10月中旬から11月初めにかけてUC Berkeley, Stanford大学, Scripps研究所, Merck研究所, Columbia大学, MIT, Harvard大学, Chicago大学の計8箇所を訪問させていただく機会を得ました。訪れるだけで感激してしまいそうな場所ばかりですが、そんな余裕はありません。全ての訪問先で、有機合成から材料科学やバイオなどいろいろな分野における先生たちと30~45分間のディスカッションを途切れなくこなしていきますが、異分野の話題でも何かいい質問をしようと必死で話を聞きます。印象的で分かりやすく、飽きさせないような展開でと渾身の力を込めて用意した講演を無事終えれば、ホッとする間もなく、世界トップレベルの先生や研究者たちが、ネイティブの容赦ないスピードで質問してきます。これに的確に答えようと全神経を集中させます。食事会では、化学以外にも一般的な世間話から世界情勢や教育問題などいろいろな話題を切り出さないといけません。自分の印象が悪ければ、MBLAの存続にも関わるのではという重圧もあり、決して気を抜けません。このように脳をフル回転させ続ける1日を2週間で8回も繰り返しやり遂げるだけで、ずいぶん自信が持てるようになり、大きな満足感が得られます。



また、この機会なくしては個人的に決してお会いできないような大先生の有機合成や科学に対する考え、姿勢を直に見聞きすることで大いに勇気づけられます。自分の顔や化学以外のパーソナリティも少なからず相手に知ってもらうことができ、多くの知己を得ることができます。特に世代の近い友人は、みな名門の化学科でポジションを得ているだけあって、その活躍が自分にとって将来大きな刺激になり続けるでしょう。それをきっかけに、自分もまた頑張ろうと思えるわけです。このようにしてMBLAは、これからも日本の30代有機合成化学者に大きな飛躍のきっかけを与え続けてくれるものと確信しています。

最後に、本講演ツアーをアレンジしてくださった山本尚先生、万有生命科学振興国際交流財団の方々、各大学のホストの先生方、研究の機会を与えてくださった檜山爲次郎名誉教授と共同研究者に深謝します。

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