留学体験記

  • 徳島大学大学院医歯薬学研究部心臓血管外科学分野 循環器外科
  • 黒部 裕嗣
  • 留 学 先:Yale University, Division of Cardiovascular Surgery,・New Haven, CT・USA Nationwide Children Hospital・Columbus, OH・USA
  • 留学期間:2011年~2013年(2年間)
【留学を決めた理由】
 手術時に体内に埋める人工物が増加する一方で、手術後の合併症・成長性が無いためにせざるをえない再手術・易感染性などの問題点も指摘されています
 近年、生体内分解性素材が様々開発される中で、それらを用いて現在の問題点を解決できないかと考え、その最先端を走っていたChristopher Breuer と新岡俊治両教授の所に留学をさせて頂くことになりました。

【留学して良かったこと】
 Yale大学では、世界の一線で活躍される多くの人とふれあう機会が得られ、またオハイオ州立大学では中部アメリカの雰囲気を堪能することが出来ました。また、外から世界の中の“日本”の置かれた環境をみることが出来、貴重な経験となりました。

【留学して苦しかったこと】
 東海岸はやはり喋るスピードが速いので、英語を理解するのに難渋しました。

【留学を通して学んだこと】
 医学的だけで無く、社会的な教養を身につける意味でも留学は、様々な経験を与えてくれ有意義でした。加えて、多くの人の繋がり形成ができ、今も交流できるのは、やはり留学の醍醐味で有り、日本に居たままでは決して出来ない経験だったと思います。

【後輩達へのメッセージ】
 臨床重視・専門医制度の厳格化など現在の雰囲気としては、なかなか留学に一歩踏み出すのに勇気がいる現状は否めません。特に、外科系では手術にブランクが出来てしまう懸念も有り、よりいっそう留学に対して足踏みされる状況であると思います。

 しかしながら、人生の中で異文化に触れ、様々な人と交流し、多様な文化や考えを、身をもって経験するのはそれ以上に重要なことではないかと考えます
 ぜひ、一歩飛び出して、世界から日本をみられる、Globalな人材になってください。