第15回シンポジウム報告

15周年記念福岡シンポジウムオーガナイザー写真 15周年記念福岡シンポジウム オーガナイザー
香月 勗 (九州大学大学院理学研究院 教授)

 1991年に発足致しました福岡シンポジウムは、万有生命科学振興国際交流財団ならびに万有製薬株式会社の長年に亙るご理解あるご支援と皆さまの暖かいご協力のお蔭をもちまして、西日本地区の有機化学界の春の恒例行事として回を重ねる毎に発展して参りました。昨年5月には542名もの方々のご参加を得まして、熱気あふれる中第15回記念シンポジウムを終えることができました。
 福岡シンポジウムは、化学に新たな領域を開拓されその分野を牽引しておられる先生方をお迎えして開催されております。昨年の記念シンポジウムでは、『有機合成が拓く明日の科学』をメインテーマとして小林修先生、丸岡啓二先生、藤田誠先生、Yongkui Sun先生、入江正浩先生に情熱あふれるご講演を戴き、会場は興奮に包まれました。また、第一回Merck-Banyu Lectureship Award(MBLA)受賞者の井上将行先生のはつらつとした力量ある受賞講演は、学生諸君や若手研究者の方へ大きな刺激となったものと確信しています。
 目を見張る新しい化学に接して、活発な質疑応答が繰り広げられました。中でも、特に鋭い質問を行った九州大学大学院工学研究院の森本 樹君 (博士課程2年) がベスト・ディスカッション賞を受賞しました。また、第14回シンポジウムからの企画であるポスタープレゼンテーションも、今回は発表枠を広げて大学・企業の若手研究者15名によって行われ、大変活発なものとなりました。審査の結果、ベスト・ポスター賞に長崎大学大学院工学研究科の向井 竜太郎君(博士課程2年)の発表が選ばれました。若いお二人の今後のご活躍を祈念します。
 講師の先生方の素晴らしいご講演、若い方達の情熱的なポスター、活発な質疑など、大変熱気に満ちたシンポジウムとなりましたことに深く感謝いたしております。また、記念シンポジウムの運営では、九州の各大学の先生方に座長、審査員などとしてご協力を戴きました。この場を借りまして御礼申し上げます。また、当日の運営に協力してもらいました当研究室のスタッフ・学生諸君に感謝します。
 終わりに、本記念シンポジウムに際しまして暖かいご祝辞をお寄せ戴きました向山光昭先生、兼松 顕先生ならびにご支援、ご協力を戴きました関係各位に深甚なる感謝を申し上げます。
 なお、第16回福岡シンポジウムの開催に向けて、九州大学先導物質化学研究所の永島先生ならびに工学研究院の古田先生を中心に既に準備が始まっております。今回のご参加に心より御礼申し上げますと共に来年度も福岡シンポジウムの益々の発展に変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

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